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勝ちにこだわる。

「勝ちこだわる」 ジュニア世代では、あまり良い意味で使われません。

これには二つの言葉が隠れていると思っています。その隠れている言葉が人によって違う。

勝ちに”だけ”こだわる。

勝ち”方”にこだわる。

こう書くと、まったく違う意味になります。

個人的に勝敗のつくスポーツで勝ちにこだわらないならば、公式戦に出場する意味はないと思います。TMだけやっていればいい。チームで紅白戦をやっていればいいと思います。ですから、大治SSSは公式戦は勝ちにこだわります。でも、勝ちに”だけ”こだわるのではなく、勝ち”方”にこだわって戦います。何も考えずに、来たボールを大きく相手ゴールへ向かって蹴っていれば、リスクは少なく、チャンスは多くなるかもしれません。でもそれでは上手になりませんし、そもそも面白くない。少なくとも僕はそんなサッカーに関心はありません。

サッカーの楽しさ、醍醐味のひとつは相手のとの駆け引きにあります。
1対1での場面。どうやって相手を抜くのか。味方を使ってパスで崩すか。ディフェンスの場面。積極的に奪いに行くのか。味方の戻りを待つため遅らせるのか。状況判断です。その結果、自分の思い通りになれば、うれしいわけです。そこを、すっ飛ばしてまで、勝ちにこだわることはチームとして考えていません。ただ、そう見えてしまう時があるかもしれませんが・・・

ただ、例外もあります。今年のチームでも一試合だけありました。県大会出場をかけた代表決定戦です。乱暴に言うなら、勝ちに”だけ”こだわりました。内容は二の次だと。それは、何より県大会という場を経験させてあげたかったらです。この試合で理想を求めて負けるより、県大会の一試合が選手の成長になると思ったからです。そして、それは間違ってはいなかったと思います。

代表決定戦の後、喜ぶ選手に「今日の試合内容は忘れよう」と話ました。状況判断を排除したサッカーは楽です。それで結果が出たので、今後もそんなプレーをしてほしくはなかったからです。それでは成長はありません。


結果と内容。勝敗と育成。このバランスが何より難しいと何年やっても感じます。

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